<目次>
人生はいつなんどき、何が起こるか分かりません。そんな人生において、自分に万が一のことが起きた時のために、家族の方たちに残しておくべき様々な事項や情報をノートにまとめておく。そうすることで、残る家族に迷惑をかけることもない。そう考えると、エンディングノートの役割も理解できるというものです。
これは、葬儀のことをエンディングノートに書いておくことにもつながります。エンディングノートを書いておくと、自分がもしも亡くなった後、あるいは大病にかかった時などに大いに役立ちます。
平静なときには伝えられなかった事柄、伝える必要もないだろうと思っていた事柄が、実は緊急時にこそ必要なことだということもあります。
ですので、エンディングノートを作るということは最早年齢に関係のないことで、この社会で責任をもって生きていく上での当然の責務なのかもしれません。
自分の将来の葬儀にこだわりのある方は、エンディングノートに自分が希望している葬儀の形式や規模をはっきりと伝えることができます。一方、これは残された人にとっても、当人の意志がはっきりとわかるため、迷うことなく、悩むことなく、葬儀をとり行うことができます。
また、そのような葬儀以外のこと、例えば、自分史を残したり、家族への感謝や想いを残したりする場合、エンディングはかけがえのない伝達ノートとして役に立ちます。従って、最近では、エンディングノートは老若男女を問わず、様々な用途に有益なこととして普及しつつあります。
エンディングノートに書いておいたほうが役に立つ内容として、下記にカテゴリー別に分けて列挙してありますが、このようにエンディングノートを書く方法もあります。
エンディングノートを書く順番の例として、今現在の用途に有益な事柄から書くこともできます。それは、日常使用している銀行関係の情報や保険関係の情報を書いておけば、それを忘れた時などにはすぐに役に立ちます。また、おつきあいをしている方や、年賀状などのやり取りをしている方の住所氏名等を書き出しておけば、毎年の年賀状作成の時などに役に立ちます。
さらに、緊急時に必要なこととして、既往症、終末期医療についての希望、貴重品や保険の情報、友人・知人の連絡先などを最初に書いておくと安心です。
また、即時に役立つことではないかもしれませんが、子孫に残すべき事柄として、親族表を整理して書き出しておくことも大切です。この親族表は、自分だって知らないことや分からなかったことも多くあるかもしれませんから、色々と親戚などにも聞きながら、不明な点を聞き出していけば、自分のルーツを探ることにもなります。
その次に、自分の死後のことで、まず事務的に必要なこととして、お葬式の規模や希望、葬儀に呼ぶべき友人、知人の連絡先を列挙しておけば、家族にとっても非常に役に立つ情報となります。
そして、必ず書いておくべき書いておくべき内容が終わったら、ゆっくりと過去のこと、子供のこと、家族のことなどを思い出しながら記録したり、感謝の思いを文章として残しておくこともできます。
以下、エンディングノートに書くべき内容を列挙してあります。なお、下に書いた内容の中で自分には関係のないこともあるかと思いますが、それは気にせず参考にしてください。
自分史として親戚・友人・知人リスト(お葬式の際に連絡すべき人)
- ・親や兄弟との思い出
- ・学歴
- ・職歴
- ・幼少期から、これまでの思い出
- ・配偶者との思い出
- ・子供との思い出
- ・これまで住んだ家や場所
自分の財産について
- ・親類関係
- ・友人関係
保険・私的年金(個人年金、企業年金)
- ・預貯金
- ・株式
- ・不動産
- ・有価証券や金融資産
- ・借入金・ローン
介護・告知や延命治療など
- ・生命保険、損害・傷害保険など加入保険
- ・個人年金、企業年金
葬儀のこと
- ・介護が必要になった場合
- ・介護のための費用
- ・介護が必要になった場合、資産管理をお願いしたい人
お墓のこと
- ・葬儀の実施について
- ・葬儀業者や会場について
- ・葬儀の費用
- ・宗教・宗派について
- ・戒名・法名について
- ・葬儀の規模
携帯電話、会員サービスなど(特に、解約の必要がある内容)
- ・希望する埋葬方法
- ・お墓の場所がわかっている場合
- ・お墓の費用について
- ・その他、お墓について伝えておきたいこと
形見分け遺品の整理(処分品リスト)
- ・携帯電話
- ・パソコン・プロバイダ
- ・その他会員サービス/WEBサービスについて
遺言書や依頼先のリスト
- ・形見分け
- ・遺品の整理
- ・遺品の個別対応リスト
大切な人へのメッセージ
- ・遺言書の有無
- ・遺産分割について
- ・依頼・相談先リスト
さらに、ペットを飼っている場合
- ・例えば、家族に残すメッセージ等
- ・かかりつけの獣医
- ・ペット保険
- ・飼育上の注意
- ・私に何かあったときとき、ペットをどうしてほしいか
このような「エンディングノート」を入手する方法として、無料でダウンロードする方法もありますが、パソコンや操作方法やプリンターが必要になります。さらに、印刷した用紙をホッチキスで止めておく必要も生じます。また、ダウンロード版では、表紙もしっかりしていないため、きちんと残しておくのにはちょっと問題があるように思います。
ですので、エンディングノートはやはり、表紙があって、しっかり綴じられたものを使用するのがおすすめです。
参考>>おすすめのエンディングノートは?
このような無料のエンディングノートは市販もしていますが、当然有料ですし、まず、エンディングノートがどんなものなのか見るためにも、葬儀関係のサービス会社が無料で提供しているものを利用するという方法もあります。
その2社のエンディングノートとは、
※いずれも各社のホームページで資料請求(無料)をすれば、郵送等で入手できます。
それぞれのエンディングノートを説明しますと、
「よりそうのお葬式」のホームページから資料請求(無料)を申し込んだ方全員にもらえるオリジナルの「エンディングノート」です。
「小さなお葬式」のホームページから無料資料請求を申し込んだ方全員にもらえる「エンディングノート」です。
これらのエンディングノートは、郵送で送ってもらうように簡単に申し込みができますので、こちらのページで申し込み方法をご確認下さい。
【関連記事】
エンディングノートは、書き直す必要が生じたら、何度でも書き直すべきです。
というのは、エンディングノートを書き始めてから、その余生を何年も何十年も生きることができるかもしれません。そうなると、当然、途中で変更する事項も生じるでしょう。また、書き直したいことも生じるかもしれません。
そんな時に、ボールペンのような消えにくい筆記具で書かれていたら、書き直すのがたいへんになります。従って、消しやすい鉛筆やシャープペンで書くことがよいと思います。なお、鉛筆の原料の黒鉛は、何年たっても色あせないことで耐久性は抜群なんです。
ただし、鉛筆は消しゴムで容易に消せる、という利点もあり、欠点もあります。そのため、エンディングノートに書いてあることが誰かの手で消されて書き直されたらどうなるのか、という心配のある方は、特に保管に気を付けましょう。
エンディングノートは、自分の個人情報などを書いた大事なノートであるため、大切なものとして保管に気をつかうかもしれません。しかし、あまりに厳重に保管すると、見つけられるべき人に見つけられないことになるかもしれません。
ですので、家族のだれかとか、信頼できる人に、保管場所を教えておく必要があります。