エンディングノートの書き方は、まず、書くべき内容を項目一覧で整理しておくことです!
エンディングノートを簡単に書くコツは、書くべき内容が項目ごとに整理されているノートを利用することです。
大学ノートや文房具・100均などで購入したお気に入りのノートをエンディングノートに利用する場合でも、書くべき内容を項目で知っておけば、簡単に、不足のないエンディングノートができます。

エンディングノートに書くべきことを、項目で知っておくことが大事です。
エンディングノートには何を書いても良いのですが、終活のためなどのように、最終的に家族が見て役に立つノートにするためには、最低限書いておくべき情報があります。
このように最低限書いておくべきことを項目で知っておき、その項目に従って書いていけば、後からも家族の役に立つエンディングノートができます。
そして、このように家族に遺すべき最低限の内容を書いておけば、あとは何を書くのも自由です。思い出したこと、書き残したいこと、日々の出来事や思ったことなど、さらにこれからの計画なども書いて、生活の張り合いにしていきましょう。
ここで、エンディングノートに書いておくべき内容を項目で整理します。
1. 自分のことに関する項目について
まずは、自分の情報について書いておきます。なお、銀行関係等の財産については別項目を設けてあります。
- 自分の基本情報 (本籍地・住民票コード・マイナンバー・健康保険証・過去又は現在の勤務先の情報、運転免許書、パスポートなど)
- 現在の健康状態 (持病やかかりつけの病院があったら書いておきます。また、常用している薬があったら書いておきましょう。)
- 自分史、ツール (出身地や小学校、中学校などの学歴などの他にも、父・母、祖父、祖母のことなど、自分の年表)
<注意>身分証明書に関して
保険証やパスポートなどの身分証明書が保管してある場所についても書いておくと、日常生活の役に立つし、さまざまな手続きをスムーズに進められるようになります。
ただし、重要な内容を記載した場合には、ノートを紛失したり他人に見られることがないように保管や管理をしっかりしておきましょう。
2. 自分の資産の項目について
自分の財産や貯金等に関する資産について書いておけば、自分の日常生活や、後に家族が処理するときの役に立ちます。
なお、財産分与に関することは、公正証書遺言に書いておくことがおすすめです。
- 相続 (相続については、なるべく公的に認められた遺言書を作っておくようにしましょう)
- 預貯金 (銀行名や口座番号)
- 金融資産
- 貸出金
- 借入金(ローン)
- 年金
- 資産価値のある貴金属
- 貸金庫
<注意>銀行口座の暗証番号やクレジットカードの番号など、秘密にすべき情報は不正利用されるおそれがあるため、書かないように注意しましょう。
3. 現在の生活に関する項目について
自分が利用しているサービスや、ペットの情報などについて書きます。
- サプリメント
- 浄水器やテレビサービスなどの定期申し込みサービス
- インターネットサービス 、オンライン動画配信サービス
- 登録中のSNSやショッピングサイト
- 所属しているスポーツクラブや習い事
- クレジットカード情報を登録しているショッピングサイトなど
現在、利用しているサービスは、家族の方がスムーズに解約手続きができるように、必要な情報を書いておきましょう。
<パソコンに保存している情報やネット上の情報に関して>
パソコンに保存している情報には、仕事に関する資料、デジカメの画像やビデオの動画、ネット上で保管しているデータ、契約しているアプリやソフト(特に、解除の方法)、ネットバンク仮想通貨など、個人によってさまざまに異なると思いますが、いずれも重要な情報がたくさん存在することと思います。
これらのデジタルデタを管理したり、処理するときに必要となるのは、IDやパスワードですね。
これらのIDやパスワードに関しては、厳重に秘密にしておくべき個人情報であるため、エンディングノートを紛失した場合などに悪用されないよう、安易にエンディングノートに書き込むことは注意すべきです。
それでは、このようなIDやパスワードはどのように保管し管理すべきでしょうか。
一つの例として、家族の中で最も信頼できるかたに、 ID やパスワードを書いた書類などの所在を伝えておいたり、信頼できる知人や専門家の方などにお願いをしておき、その旨をエンディングノートに書いておくのも良いでしょう。
<注意>ペットの情報も忘れずに書いておきましょう
ペットを飼っている場合、遺族が面倒を見ることになったときのために、ペットの情報についても書いておきましょう。
ペットの情報は、ペット保険やかかりつけの動物病院、予防接種や投薬の予定など、必要な情報はすべて書いておきましょう。生き物の面倒を引き継ぐ場合、生き物の面倒が苦手な方もいます。そのため、わかりやすく伝えるようにしましょう。
4. 家族や友人の連絡先など項目について
連絡が必要になるときに備えて、家族や友人の連絡先(氏名、電話等の連絡先、住所など)を記録しておきましょう。
5. 介護や医療の項目について
介護については、希望する介護施設や介護方法があれば書いておきましょう。
医療については、かかりつけの病院情報や、持病、常用薬などについて書いておきましょう。万が一のときに、病名や余命について告知してほしいか、延命処置を希望するか、ドナー登録をするかなど、希望があれば書いておきましょう。
6. 葬儀やお墓の項目について
自分の最期に、どのようにしてほしいかを書きます。
お葬式の規模や内容、供養の方法、宗教、菩提寺、遺影写真として使ってほしい写真などの希望を書いておくことで、家族の方がスムーズに葬送できます。
また、喪主になってほしい人や、葬儀に呼んでほしい人など(氏名や住所、連絡先など)も書いておくと、残された家族の方が困らずスムーズに進めることができます。
7. 遺言書の項目について
まず、遺言書の書いているかどうかについて書いておきましょう。
遺言書がある場合は、遺言書の保管場所、遺言書の種類について書いておきます。また、遺言書を専門家に相談して書いた場合は、専門家の連絡先も書いておくと役に立つでしょう。
エンディングノートを書くときの心構えについて

エンディングノートには何をかいてもよいのすから、エンディングノートを書くときの心構えというと、気楽に何でも書きましょう、ということになります。
ところで、エンディングノートを書くことは、それで人生が終わる、ということではありません。むしろ、エンディングノートを書くことによって、これからの人生を総仕上げするための身辺整理ができ、人生の目標を見直したり、新たに目標を設定したりすることができます。
エンディングノートは前向きの気持ちで書きましょう!
エンディングノートを書く時の心構えとしては、「前向きの気持ちで書く」ということが大切です。
終活とよく言われますが、本当の終活は、人生の総仕上げに向けて前向きに進んでいくことです。今までの生きざまを整理し、これからの人生をよりよく生きていく活力を生む、終活はそのためにこそあるものだと思います。
そのような終活をしながら、自分の亡き後に家族に迷惑がかからないよう、書き残すべきことは、エンディングノートに書いておきましょう。
エンディングノートはいつから書くのが良いのでしょうか?
エンディングノートを終活のために書くといっても、書き始める時期があまりにも遅い時期になると、これからの人生をどうするか?というよりも、自分が亡くなったときのことが重要になるでしょう。
しかし、例えば、定年退職を迎えた時にエンディングノートを書き始める場合、残された数十年をどのように生きるのかというように、エンディングノートを書く意味が変わってきます。
そのように、エンディングノートを書く意味を前向きにとらえることで、エンディングノートは、これからの人生を見直したり、新しい目標を持ったりするための役に立ちます。
ですので、残りの人生を有意義に送るために、エンディングノートはなるべく早い時期に書くことがおすすめです。
エンディングノートを書くことで、契約等の見直しをすることができます
エンディングノートは、日常生活における契約等の見直しをするきっかけにもなります。例えば、いま加入している保険やクレジットカードなどについて、保険内容を検討したり、余計なものは解約するとか、様々なことを検討するきっかけになります。
また、エンディングノートを書くことによって、漠然としている土地などの財産を把握することができ、そのような財産をどのように家族に分けるのかを考えるきっかけができます。
それによって、財産分与等の問題にも前向きになり、後々、家族間に亀裂を生じるようなリスクを削減することもできます。

エンディングノートをどうやって手に入れる?
次に、上記のような効果のあるエンディングノートをどこで入手するかについてですが、色々な終活のグループに参加すると、そのグループで作ったエンディングノートが無料で配布されていることがあります。
それは、それで利用すればよいと思いますが、そのような終活の集まりに参加していない方はどうすればよいのでしょうか。また、終活の会合などで配布される手作りのエンディングノートでは、満足できないという場合にはどうすればよいでしょうか。
ダウンロード版のエンディングノート
エンディングノートを入手する方法に、インターネットを利用してダウンロード版を使用する方法もありますが、これにはパソコンのほかに、プリンターも必要になります。
ダウンロード版の場合、A4の用紙に印刷して重ねた状態にどのようにしてそれを綴じるのかという問題もあります。それをホッチキスで止めておくのでは、長年使用するのに満足できないということもあります。
有料のエンディングノートを購入する
市販のエンディングノートで一番のおすすめは、コクヨのエンディングノートです。これは、Amazonでも扱っており、900円ほどの値段が付いています。評価もなかなかのもので、若者にも人気があります。
コクヨのエンディングノート↓

100均でノートを購入してエンディングノートに利用する場合の項目一覧の参考にしましょう!
100均でエンディングノートが売られているのかどうか、実際にダイソーやCanDo(キャンドゥ)で探してみましたが、見つかりませんでした。
100均の良いところは、まさかこれが100円?と、驚くほど豪華だったり、可愛いノートが安価に手に入ります。そこから丈夫に綴じられたお好みのノートを選んでエンディングノートにすれば、大学ノートとは異なる個性的なエンディングノートができます。
100均のノートをエンディングノートに利用するときの注意点
このように100均などで購入したノートを利用するエンディングノートの場合、必ず書いておくべき項目があることを忘れてはいけません。というのは、エンディングノートは残された家族の役にたつ内容がきちんと書かれていないと、単なる日記や記録帳のようになってしまうからです。
そんな時、上記で紹介したエンディングノートに必要な項目一覧を参考にして書いておけば、不足のないエンディングノートができます。
【関連記事】
エンディングノートの内容を項目一覧で整理しておくメリット
エンディングノートの内容を項目一覧で整理しておくメリットは、エンディングノートに何を書けばよいのかを知ることができ、不足のないエンディングノートができることです。
また、エンディングノートに書くべき項目の中には、今生きているときの生活においても、たいへん役に立つ情報もあります。
それでは、エンディングノートに書くべき項目の内容が、どのような役に立つのか、例を挙げてご説明します。
事故や病気で急に入院することとなったとき
加入している保険や、かかりつけの医者、どんな口座からどんな引き落としがあるかがわかるため、入院中の家族にかわって必要な手続きができるようになります。
財布をなくしたとき
お財布をなくしたとき、加入している銀行やクレジットカードの番号がわかる。このようなクレジットカードの番号は、本人でも覚えることが難しいため、エンディングノートを見て、銀行やクレジットカード会社に、すぐに停止の電話をすることがき、カード被害を回避することが可能となります。
エンディングノートの所有者本人が亡くなったとき
この時、家族の人が、亡くなった本人のエンディングノートの保管場所を知っている必要がありますので、生前に、保管場所を教えておく必要があります。
そして、家族の方がエンディングノートを見ることによって、次の情報が役に立ちます。
- 亡くなったことを連絡すべき親戚や友人の連絡先がわかる。
- エンディングノートを書いていた本人が遺書代わりにしていた場合、相続の参考になる。なお、エンディングノートに遺言書としての正式な法的効力はありませんから、別途、遺言書を作成しておく必要があります。
- そのような遺言書を残していたのか、どこに保管してあるのかがわかる。
- 死亡保険などに加入していた場合、どの保険会社なのかがわかる。
- 何らかの貸借をしていたり、ローンを組んでいた場合に、その内容がわかる。
- 預金や定期預金の存在や、口座番号等がわかる。
さらに、故人が、手形・小切手・株券・債券・貨物引換証・船荷証券・貨物引換証・船荷証券・倉庫証券・商品券などを所有していた場合、これらの情報がわかるため、故人に代わって手続きをすることが可能になります。
なお、亡くなった方の相続人は、 相続が開始すると、相続人は財産も借金もすべて亡くなった方から引き継ぐことになります。
しかし、法律上、相続が開始したことを知った時及び自分が相続人になったことを知った時から3か月以内であれば、家庭裁判所に相続放棄の申述をすることができますので、故人の借金の有無に関する情報は大切なものとなります。
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