お葬式の費用について
お葬式をする際、おそらく最も心配なのは、お葬式の費用のことだと思います。
数年前の資料ですが、全国の平均費用は、約200万円とのこと。しかし、この金額は、あまり納得が行きません。
というのは、私の父の時の葬儀では、年末に父が亡くなり、12月31日にお通夜を行い、元旦は葬儀場が休みのため、2日に告別式を行いました。その間、葬斎センター(高知県土佐市の新しい葬祭センター)を貸し切りで宿泊までして、ちょっとしたホテルのようなベッド室で就寝できましたし、お風呂やシャワーまでついていました。親族控え室も貸し切りでしたし、葬儀のほうも100名ほどの一般葬でした。
高知市の火葬場では、火葬の待機の際に料理をふるまいました。そのようなお葬式で、130万円ほどの料金でしたので、全国の平均費用約200万円は、ちょっと費用をかけすぎだと思います。
葬儀は出費だけではなく収入もあります
葬儀は出費だけではなく、収入もあります。収入とはお香典のことです。「お香典」は、葬儀における「収入」となります。ですので、大規模のお葬式だといっても、お香典の収入を考慮すると、お葬式に要した費用の全額が出費となるものでもありません。
「香典」は、お香や線香の代わりに霊前(火葬後は仏前)にお供えするものという意味で、仏式葬儀の礼法です。しかし、現代では宗教に関係なく、お悔やみの気持を示すものとして、お通夜かお葬式に持参し、喪家に渡すものとして一般化しています。
香典には、葬儀を行う喪家を支援する意味もありますので、葬儀費用の出費に差し引きして、お葬式にかける費用を計算することになります。
また、最近では、生命保険に葬儀費用の補助を組み込んだ商品もあります。これは、故人がそのような保険契約をしていた場合に適用されるもので、葬儀の「収入」となります。
さらに、健康保険組合では加入者が亡くなったとき、葬祭補助金とか、埋葬費などの名目で一定額を支給してもらえる制度もあります。
最近の葬儀では、お葬式なしの直葬(火葬)や少人数の家族葬が選ばれる傾向があります。しかし、小規模のお葬式だと、お香典の収入が少額となることが見込まれますし、大規模のお葬式でも、お香典の収入を考慮すると、単に小規模のお葬式だけが、お葬式の費用を抑える方法ではないことを考慮すべきです。
葬儀の費用を考えると、葬儀社選びが問題になります
お葬式の準備をしなければらない事態になったとき、どのようにして葬儀社を決めるかが問題になります。葬儀社の選び方によって、葬儀費用も数十万円の差が生じるからです。また、葬儀に高額の費用をかければ良いお葬式ができるとも限りません。
特定の葬儀社が決まっていない時、どのようにして葬儀社を決めるか、なかなか難しい問題です。
しかし、最近ではインターネットを利用して、複数の葬儀社の葬儀費用の相場やサービス等を事前に知ることができるようになりました。